【ONE PIECE】サキエルがほほ笑むのは…番外編
第2章 ONE PIECE FILM GOLD
「「ん?」」
バカラはエースとルフィの間からそれぞれの肩を触った。
『剃ッ!!』
私はバカラが触れた瞬間に腕を掴み上げて、ベルトシースから取り出したダガーをバカラの首に当てた。
『私の兄弟に触れないで。』
「あら、失礼」
そう言ってバカラが離れて行くと、すでに賭けは始まっていたようで大男は頭をぶつけて、ジャッジを確認した。
「ニ、六の丁!」
「あれ?負けちまった…」
「あ、やっべ…」
ルフィ、エースはもちろん誰もが驚いた声を上げていた。…やっぱり。テゾーロが急に拍手をしはじめた。
「ハハハ…イヤ〜ご苦労、ご苦労…なかなか愉快なショーだったよ、バカラ」
「「「やっぱりイカサマか…」」」
『貴方、能力者よね。』
睨むように鋭い目を向けて聞くと、“ええ、そう”とバカラは悪びれることなく認めた。
「私はラキラキの実の能力者。触れた人間の運気を吸い取ることができますの。」
バカラは、にこりと嫌な笑みを浮かべていた。
「運気を?」
「じゃあ、ルフィとその兄ちゃんの…?」
「ん?今、俺たち運ねえのか?」
「ええ」
「でも、普通だぞ?」
エースやルフィは自身の体をくまなく見ていた、その時グリュルルルとお腹のなるような音。
「「うっ、あ…何だ、これ?ハ…ハ…ハラが痛ェ〜!」」
『え、嘘でしょ?』
「あのエースが腹痛?!」
「何で能力だよい」
ルフィは苦しみもがくように後ろへ下がった時、バナナの皮に滑って転倒した。
「ル、ルフィ…ッ」
『バナナの皮って…』
目線を上げて、マルコの髪を見上げた。
「何か言いたいようだな、アン、エース」
「『い、いや…』」
マルコのあまりに黒いオーラに目を逸らした。エースがマルコに臆して一歩後ろに下がった時、ルフィが転んだバナナの皮があり、それに引っかかり転ぶ。その下には運悪くパイナップルの葉が落ちており、エースのお尻に刺さった。
「いってェ!!!」
『パイナップルの葉…』
また視線をマルコの頭に向けると、今度は近寄ってきて頭を鷲掴まれた。
「何か言いたいようだねい、アンよい」
『ごめんなさい!』
「こんなのインチキじゃない!!」
ナミがそう叫んだ。
「スルルル…!インチキ?」
「お前たちにひとつ教えてやろう」
「フフ…この街の絶対ルールを」
「ここではだまされた人間は敗者なのだよ」