【ONE PIECE】サキエルがほほ笑むのは…番外編
第2章 ONE PIECE FILM GOLD
イゾウの指示のもと、チップを動かした。そして、ルーレットが回りだすと、水の力を少し使って勝つように仕向けていった。
しばらくすると換金した3億は倍の6億になっていた。
「くくく…お前さんやるな。」
『イゾウもサッチも手癖が悪いわね…』
「俺たちは十八番だからな!」
エースはマルコを保護者にすると言ったら、大人しく戻ってきた。
「あら白ひげの皆様も随分と強運の持ち主のようですわね!」
「バカラちゃーん!!」
急に覗き込むように現れたバカラはスーツケースの中身を見て、拍手をしていた。
「これから、麦わらの皆様もVIP専用カジノに行くところなんですが、いかがですか?」
「どうする?」
「ここで危ない橋に渡るのもいいがよい。半分は換金しちまって、設けた3億で行くってのはどうだ?」
『異議なし』
「マルコに任せる!」
マルコに意見を参考に、元々のお金は小切手に変えてもらった。
「よし、行くかよい」
『「「らじゃ」」』
隣で立ち上がっていたルフィたちはようやく気づいたようで、こちらを見て驚いていた。
「アンッ!!」
『ルフィ!楽しんでる?』
「当たり前だ!!」
「さ、こちらのエレベーターへどうぞ?」
バカラに案内されたエレベーターに乗り込むと、抱きついて離れなかったルフィはマルコやエースの手でベリッと剥がされた。
「いくら弟でもアンに抱きつくない」
「アンは俺のだって言ってんだろ?」
「ズリいよ!俺だってアンと旅してェ!!あ、今度うちの船に来いよ!」
「「行くか/よい!!」」
全く、こいつらは…。そんなことを思っているとガコンと大きな音を立てて、エレベーターが止まった。
「ん?ついたのか?」
「お待ちを。」
バカラが扉の蓋をコンコンとすると、“スルルルルル”と言って扉をすり抜けてきた人では何か。
「うわッ、なんだこいつ!!」
「彼はこのカジノの警備責任者 タナカさんです。」
「ようこそ…スルルルル…」
『能力者ね。』
「気を付けろよい」
「彼はヌケヌケの実の能力者で無機物なら何でもスリ抜けるのです。」
「ささッ!どうぞお手を。」
「皆様も手を繋いでくださいまし?」
バカラは近くにいたナミやロビンの手を繋ぎ、私も近くにいたゾリくんとサンジくんを掴んだ。
「はッ!!アンちゃんが俺の手を!!」