第10章 sports festival~iberis~
「・・・いうの早くねぇか」
『けど,とにかくそういうのは向いてないので知りません!はい!この話は終わり!酒坂さんお酒ちょ~だい』
「・・・はぁ。わかったよ」
そういって飲み続け,いつもは酒坂が先につぶれるのだが今日はいつもつぶれることがない菜緒はつぶれて寝ていた。
(珍しい。ていうか初めてだな。こうやって寝るの)
そういって酒坂は潰れた菜緒を背負ってベッドへ運んだ。
(よく寝てる)
酒坂は菜緒は1日3時間程度しか眠れないことを知っており,3人の相手をした日には眠れないことも
(本当,顔だけはユカそっくりな。中身は居酒曰く俺らしいがな。
頑固なところはユカか)
酒坂は菜緒の寝顔を見ながら,自分の知っている菜緒の母親を思い出していた
(ユカが目を覚ましてくれたらな。あいつは本当に自分で何でも解決しようとするし,もしあの時,俺があの場でお前をひきとめていたら・・・・。考えても時間は巻き戻せないし,現状問題はなにも解決しないな。それにしても・・・)
「相澤さん,なにからなにまで早くない?」
酒坂は相澤が菜緒に気があるのではないかとこの前のanemoneで相澤と菜緒が話す雰囲気とかでうすうす感じとってはいた
(でも,流石にな。手出すの早いわ。俺の娘になんてことしてくれてるんだ。)
さっき菜緒が話してくれたことを思い出しふつふつと怒りが湧いてきていた
(菜緒のことに何かしら気づいったってことは,菜緒のことを俺に聞きにくるかもしれない,その時ガツンと言ってやる‼)
そう心で決め決心した酒坂はつまみと酒のグラスの後片づけをし始めた。
「けど,菜緒のヒーローか」
(誰かヒーローになってくれないかなとは思ったが,こんなすぐにできると寂しさも思えるな。けど俺もヒーローていってたな,あ~なんか泣きそう)
酒坂は「娘からそんな言葉がっでるとは」と言って涙ぐみそれから少し一人酒をし,菜緒が3時間たっても起きないことを確認して帰ることに
(本当,今日はよく寝てるな。・・・多分,菜緒も気づいてるかもだけど相澤さんのこと好きなんだろうな。はぁ娘の花嫁姿など俺は見たくない)
酒坂の親父感は日に日に増してもいったが本人は全く気付かず,帰路についた