第10章 sports festival~iberis~
「・・・菜緒のヒーローに・か」
『うん。私はさ
酒坂さんやいざちゃんに本当に助けて貰ってるし
それだけでも私は十分運が良かったと思ってる
けどさそれでも、私、感動しちゃって泣いちゃった』
「そうか」
『私ヒーローなんて所詮、助けてくれないとか、誰も私の事なんて気づかないし、頼りにならない、私にとってのヒーローは酒坂さんだぁーて思ってたし』
「・・・それは・・・ありがたい話だな」
『へへ〜。けど、消太さん、本当にどんな手を使っても解決してやるていってくれたんだ』
「そうか。全部話したのか?」
『言ってませんよ〜。そんな事言われて嬉しかったのは本当。けど、私自分の事言って引かれたりとか嫌われたりしたらって思っていえなかった〜。消太さんはなに言われても大丈夫とは言われたけど実の父親と兄と、病院の医師から性奴隷みたいに扱われますて言って引かない訳がないじゃないですか〜』
「・・・俺や居酒は引いてないぞ」
『2人は優しすぎるんです。』
菜緒は実の兄にも父親同様なことをされていた。実の兄と言っても兄は本妻の方なので,腹違いの兄。それと病院に行くと会ってしまう貼付。その3人が全員菜緒のことを共通して玩具のようにしていた。
「それでも,俺はお前が辛い事には何にも出来ない。相澤さんならもしかすると,本当に助けてくれるかもだぞ」
『本当のこと言ったらそうかもしれないですけど,なんでか,怖くて言えないんです』
「・・・相澤さんのことが好きなのか?」
『・・・こんな身体になってからは私は・・・恋愛する資格もないていうか。ほら!前みたいに血まみれになりますよ~』
「助けてもらったらそういうのも好きなようにできるんじゃないのか」
『そういう問題じゃないんです~』
「どういう問題だ。相澤さんもまんざら菜緒のこと嫌いじゃないだろうしな」
『・・・好きとは言われました』