第7章 Reunion 〜beautiful woman〜*
菜緒と相澤が会話しているところを酒坂はそっと見守っていた。
「な~に,そんなに見ているんですか。そんなに親父は娘をとられるのが恐いんですかい?」
居酒は菜緒と相澤の会話に目をやっている酒坂にふざけた口調で話しかけていた。
「菜緒ちゃん珍しくすっごい楽しそうですよね。あの相澤さんもあんまり喋らなそうなのに,菜緒ちゃんとの会話を楽しんでる感じがありますね」
もちろん菜緒は常連客とも話しをするがいつもある程度話したら別の客の所に向かうが,相澤とは話をやめる感じがなく会話をしている。
「・・・。そうだな。けど相澤さん,菜緒の学校の教師だよ」
「え・・・。えぇ~!そうなんですか⁉菜緒ちゃんバレたりしないんですかね⁉」
「少なくとも,今は学校での菜緒の雰囲気とは全然違うからバレないだろう」
「そっか。学校での姿見せてもらった時は驚きましたけど,あれならバレないでしょうね」
「あぁ」
「そしたら,なんでそんな見てるんですか?はっ!もしや酒坂さんも菜緒ちゃんにこ「減給されてぇか」
「すみません」
「はぁ~ちげぇよ。あんなに楽しそうな菜緒を見てると,俺はあんなに時間かかったのになと思っただけだよ」
「・・・・けど,俺は今の菜緒ちゃんがいるのは酒坂さんがいなかったら無理だったと思いますよ。もし2年前に相澤さんに会ってたとしても菜緒ちゃんが今みたいに立ち上がっているとは俺は思いませんけどね」
「ありがとよ。やっぱり娘をとられた親の気持ちなんかもしれねぇなぁ。けど,あんなに嬉しそうな菜緒を見ると嬉しくも思うんだよ」
「親ばかですね」
「うるせぇ。あの人が菜緒のヒーローになってくれねぁかな」
「相澤さんがですか?あの人ヒーローなんですか」
「そういう意味じゃないけどな。まぁヒーローやってるよ」
「へぇ~まっ俺は菜緒ちゃんが幸せになってくれたら何よりです」
「そうだな」
2人は菜緒が幸せになってくれることしかな不甲斐なさに少し悲しい顔をしていた