第7章 Reunion 〜beautiful woman〜*
「いや!違いますよ‼まぁ~色々あるんですけど,菜緒ちゃんと出会ってずっと親代わりで傍にいたからどちらかというと父親と娘ていったところですかね」
「そうか」
「居酒!何話してんだ。ゆっくりされてるのに邪魔すんじゃない」
「いや。気にしてないし。大丈夫だ。」
相澤は何故か付き合っていないと聞いて安心していた。けどさっきの苛立ちは何だったんだと思ったが,考えても無駄だと思い,さっきの苛立ちを流すように酒を飲んだ。
「すみません。うちの店員が。うるさいの苦手と言われていたのに」
「いや,気にしなくて大丈夫だ。これくらいなら楽しいよ」
(いつもうるさいの相手しているから全然マシだ)
相澤はそう言いながら再び酒を飲んだ
「ありがとうございます。こういっちゃなんですが,この前ヒーロー名聞き忘れちゃて,今度会ったら聞こうと思ってたんですよ。なんて呼んだらいいかもかねてですね」
「呼ぶのは相澤でいい。ヒーロー名はイレイザーヘッドだ。あんまり公にしたくないから出来ればここでは伏せていてほしい」
「わかりました。そしたら相澤さんと呼ばせていただきます。では,ゆっくりしていってください」
「ありがとう」
(えーイレイザーヘッドも相当有名じゃん‼ていうか菜緒の学校の教師じゃね⁉えっバレない⁉やばない⁉まっでも菜緒学校では全然違うし気付くはずないか,落ち着け~俺)
酒坂は内心焦ってはいたものの表情には出さず相澤のもとから去った。
客もまばらにいる中、相澤のグラスは空。
まばらと言っても酒坂も居酒もお酒や食べ物を作ったりしているため声をかけないと気付かないが相澤は一息ついてから頼もうと考えた。
菜緒は相澤のグラスが空のことに気付いていた。
それでも声をかける勇気がでずにどうしようか悩んでいた。
(えぇい‼仕事しているんだ‼がんばれ私)
そうしてようやく声をかけに行った。