第4章 earning extra money~violet~
「へ?」
『へって。だから私ヒーロー科受けずに,普通科うけたよ』
「えぇええええ~
なっなんで?菜緒ちゃんの個性ならヒーロー科でも通用するだろうに」
『しないよ。私戦闘能力ゼロだもん。それに。ヒーロー科の試験ロボット倒す試験だし,私には向いてない。
ヒーロー科の試験受かったとしても
多分ヒーロー科の方が身体検査とかも詳しく調べられそう。
それを考えても私はヒーローにはなれないし,そもそも向いてない。』
「えっでもお母さんか「居酒。そろそろ口動かすんじゃなくて手を動かせ。」
「客来たぞ」
菜緒と居酒との話を割って酒坂は割り込んできたところでちょうど客がぞろぞろ入店してきた。
『ありがと』
菜緒はそっと話を止めさせた酒坂にお礼を言い客を迎えるのであった。
「すみません。調子乗って菜緒ちゃんに色々聞こうとしてました」
「嫌,お前が菜緒を心配して言っているのもわかるしな。今は無理せずそっとあいつを見守ってやれ」
「わかりました。」
居酒のことを妹のように思い心配しているのであった。
客もちらほらきて,常連もいつものように集まってきたころ
「オッ今日は菜緒ちゃんがいるんだ,ラッキー」
「菜緒ちゃん,聞いてよ~今日仕事で~」
菜緒はここでは看板娘のように常連から好かれていた
それは男性に限らず,女性にも
ここの常連はほとんどが仕事の後の憩いの場所として訪れる
そして,愚痴も変な話をしてもきちんと話を聞いてくれ,笑顔を向けてくれる菜緒は客にとっても楽しく過ごせる時間だった
「ちょっと,皆さん菜緒が目的で来ている感じになっていませんか?」
と酒坂が問うと
「そんなことないよ~」
「もちろん,ここのお酒がおいしいからに決まってんだろ」
「一応酒ちゃんも,私の目の保養よ」
と客みんなが酒坂に笑いながら答えるなんと,大人同士が話ながらお酒を楽しみ,clubのような五月蠅さはなくゆっくり時間が流れる空間になっていたのであった。