第21章 farewell~edelweiss~
居酒が沙織に声かけるもさっきからずっと黙っていた
「沙織?」
様子がおかしく,居酒が声をかけると
無言で菜緒に近寄り
パシン!!
「「・・・・え」」
『・・・沙織ちゃん』
「死ぬなんて言わないで!!私たちがどれだけ心配したと思ってんの!!私たちにとって菜緒ちゃんはかけがえのない存在なのよ!菜緒ちゃんがいなくなったら私たちは悲しい!!ずっと面倒見てた酒坂さんはどう思うの⁉確かに,菜緒ちゃんは辛い現実だったかもしれない。けどそれで助かった子もいる。その子が菜緒ちゃんが死んだって言ったら,その子もまた自分を責めるわ!もっと自分を大切にして!」
酒坂たちは菜緒が助かった際に菜緒が治崎に殺してとお願いした事,なぜそういう気持ちになったのかも全部聞いていた。
だからこそ酒坂も居酒も何も言えずいつもの空間を作り出そうとしていた。
けど沙織は違った
どうしても自分たちが菜緒の事を大切にしているか,いなくなるのが悲しくなるのか知ってほしい
その思いが強く
菜緒が目を覚めたら心を鬼にして怒らないといけないと考えていた
『・・・沙織ちゃん・・ごめん・・・私生きるよ・・』
「わかったらよろしい!!もう心配したんだから!ビンタしたことは謝らないからね」
そう言って沙織は酒坂を押しやって菜緒に抱きしめた
『うん。怒ってくれてありがとう』
そう言って菜緒は抱きしめなおした
「なぁ居酒」
「なんですか」
「おめぇの彼女やっぱりすげぇな」
「俺は今もっと惚れ直したところです」
男たちは沙織の勢いに押し負けていた
けど流石に仲間外れ感も出てきて
「ちょっと~俺らも本当は怒りたかったのに沙織が怒ったから言うことないじゃん」
と居酒が言って沙織と菜緒の会話に割り込んできた
「本当だな」
そう言って酒坂も入ってきたとに
『ねぇ,聞きたいことがあるんだけど』
菜緒はそう言って3人に問いかけた