第20章 outbreak of war~achillea~
『とりあえず地上に上がらないと』
菜緒は一旦戦闘が行っている場所から離れた
この状況だ。
いくらヒーローがいようとも全員出久の方を見てるため菜緒の動きに気付くものなんていなかった
菜緒は地上に行きついた時には
いつの間にか治崎が倒れていた
緑谷はえりの暴走にあてられていた
だがそこには相澤が来ており大丈夫だろうと判断し
菜緒は治崎の方へ赴いた
そこには麗日に抑えられている治崎がいた
『やられましたね』
そう言って菜緒は治崎に声をかけていた
「えっもしかして菜緒ちゃん?」
麗日は今は素顔をさらけ出している菜緒を始めてみて本当に菜緒なのかと驚いて固まった
菜緒はそれを無視し治崎に話しかけた
『約束おぼえてますか廻さん』
「今回もお前が噛んでるのだろ。おまえは死ねば幸せか」
『どうでしょうね。もういいんです。十分なんですよ』
「意味がわからんな」
『いいから。殺してください』
菜緒はそう言って麗日が固まっていることをいいことに突き飛ばし治崎の両手を自分の頭に持っていった。
「菜緒!!」
そう叫んだのは相澤だった。
相澤のいる距離からは遠く個性が使えない距離だった
「蛙吹離せ!」
そう言って相澤は無理やり菜緒の元へ駆け出そうと身体を動かすも重症で思うように動かない
『どうしたんですか。惚れた女からの最後の願いですよ。これくらい簡単じゃないですか』
「・・・わかった」
そう言って治崎は菜緒の顔に力を入れた
「魅知さん!」「菜緒!!」「菜緒ちゃん」
それぞれが止めようと動くも間に合わない
菜緒の頭が一瞬にして吹き飛んだ
それはそこにいたものを絶望へとつなげることだった
だが