第15章 termendexam~tricyrtismacrantha
「菜緒ちゃん!この前大丈夫だった⁉︎」
保須の時間がすぐいつも会う場所に菜緒は緑谷を呼び出している
『大丈夫!心配してくれてありがとう。ごめんね。急に呼び出して、出久は怪我してたみたいだけど大丈夫?』
「僕は大丈夫!菜緒ちゃんは、その、えっと」
『あはは、色々気になるよね!まぁまずこの間みたいな症状はストレスとかよく出るのさだから別になんら問題ないよ』
「そっそっか。あの、あの人達は?えっと、菜緒ちゃん家族呼ぶの止めてたけど・・・それに菜緒ちゃんの家族はえっと、お母さんだけだったような気がして」
『そっ!私の家族はお母さんだけなんだけど、お母さんは入院中なんだ。そんで、勝己は知ってたみたいだけど私の父親は違う家庭持ちでさ、呼ぶと色々めんどくさいからやめて欲しかったんだ。後はあの時来てくれた人達は私の今の親代わりで面倒見てくれる人だよ』
菜緒は緑谷が納得いく範囲で嘘を交えながら話した。
そうしないと恐らく自分で調べたりと危険な所に足を突っ込む性格だと菜緒は緑谷の事をわかっていた
「そうだったんだ。そっそのストレスってやっぱりさっき言ってた父親のこと?」
「まぁそんな感じかな。焦凍ともお母さんが入院してる病院で知り合ったの。焦凍からも聞いた?」
「うん。少しだけ。その菜緒ちゃんのお母さんって大丈夫なの?」
『うん。まだ目は覚ましてないけど、身体はもうなんともないみたい』
「そっか。今度僕もお見舞いに行ってもいい?」
『うん!きっと喜ぶと思うありがとう』
「菜緒ちゃんも身体に気をつけてね」
『ありがとう!後出久!その怪我だけどまた無茶したでしょ?それも保須にいるし。飯田くんもいたから絶対ステイン絡みでしょ!?』
「うっ。菜緒ちゃんは鋭過ぎる時があるよ」
『学年首位なめるな!それで何があったの?』
緑谷は菜緒に秘密にする事を約束し今回の事件を話した
『馬鹿!死ななかったらいいけど一歩間違えれば殺されてたよ』
「うぅ。ごめん」
『あんまり無茶しないでよ』
「ありがとう」