第14章 work experience~thundersonia**
校長の部屋から出て相澤とリカバリーガールは廊下を歩いていた
「イレイザーあんた魅知が好きなのかい」
「ええ」
「あの子はまだ子供だ。それに身体の傷あんたも少しは見たならわかるだろ。あの子は今後もあの傷と思い出、父親にされた思い出に苛まれていくんだよ!そんな子をどうするんだい」
「・・・好きになってしまったんで仕方ないでしょ」
「あんた、なに言ってるんだい⁉︎」
「別に過去は変えられない。それはどうしようもない、けど、俺はそれも丸ごと受け入れて、菜緒を支えたいと思っています・・・これからの人生を隣にいたいと俺は考えています。それじゃぁダメですかね?」
「・・・・呆れてなんも言えないね」
「すみません。けどこれだけは誰にも譲れないと思ったので」
「あんた本当に魅知に惚れてるね」
「ええ、惚れてますね」
当たり前だ。出会った時から違う感じがした
2回目には惚れてるって確信した
3回目には菜緒以外ありえないと思った
俺の人生全てあいつに捧げようと思った相手なんだ
年齢とかそんなもんどーでもいい
菜緒が隣で俺の名前を呼んで笑ってくれる時間が愛おしいんだ
「いつの間にか大人になったねー」
「もう俺も30ですよ」
「だいぶな年の差だね」
「・・・22歳くらいだと思ってたので」
「確かに眼鏡外すと大分大人びた顔だもんねあの子は」
「プライベートでは見た目だけでは全然子供には見えませんよ」
「すっかり騙されてたね、イレイザー」
「ええ、なんか変な感じはしてたんですけどね、俺もまだまだですね」
「40年働いてきてもまだまだなんだからあんたもこれから先も色々あるよ、とりあえずあんた今日休みだろ!病み上がりは帰って寝な!」
「わかりました。遠慮なく帰って睡眠をとらせていただきます」