第13章 past love~anemone~
「彼女小さい時から日記を書いていたんです。それを読んでかはわかりませんが,最初は下の名前で親しみやすく呼んでいたのに,ある時から上の名前で距離を置くように呼んできたんです。多分私と彼女の関係を知ったんでしょうね」
「・・・日記の内容は菜緒しか知らないのか」
「菜緒には内緒ですけどね。僕も一回菜緒の家に言った時呼んだんです。その時に,俺と別れた理由や菜緒が産まれた原因とかわかりました菜緒自身,私に罪悪感を感じてもおかしくはないでしょうからね」
「そうだな」
「まぁ私の昔話はこんなもんでしたけど少しは力になりました?」
「はぁ,まぁ頑張りますよ」
そう言って相澤は最後のお酒を飲み干し店を出ようとし
「相澤さん」
と酒坂に止められた
「菜緒を救ってください」
「救ったら俺のもんにさせて下さい」
「それとこれとは話は別だ」
「素が出てますよ。失礼します」
そう言って相澤は出て行った
酒坂は「本当頼みますよ」
と誰もいない部屋で呟いた。