第13章 past love~anemone~
あの頃を思い出し
一杯作り終え相澤に出した
「随分遅かったな」
「ちょっと昔のことを思い出しながら作ったもので」
「そうかい、それで思い出せたのかな」
「ええ。
昔菜緒の母親と幼馴染みで中学から付き合ってたんです
大人になってお互い仕事始めて落ち着いて私がプロポーズしたんですけど、その時菜緒の母親は別の男の子供を身篭っていたんですよ」
「それが菜緒か」
「ええ、結婚の話を進めようとしたら、結婚はしない、ごめんって謝られて。
流石に私も怒ってその人から離れていっちゃったんです」
「浮気されたら誰でも怒るだろ」
「・・・けど、私はずっと彼女が忘れられなくって、好きでした」
「それで店の名前がAnemoneね」
「色々知ってられますね」
「まぁな。仕事柄頭使う時あるからそういう時に知ってると役立つんだよ」
「流石です。あぁ話がちょっとそれましたね。それからまぁ店もつくらいまで頑張って、店開いた矢先ちょうど2年前くらいに菜緒と出会いました。
驚きましたよ。彼女にそっくりですからね。けどようやく菜緒と出会って彼女が私に別れを告げた理由を知ったんです。」
「・・・・」
(浮気じゃなかったのか)
「彼女は職場の家主に何回か無理やり襲われていたらしんです。たまたまその時私も仕事で会えなくて、彼女も仕事辞めて逃げようとしたらしいんですけど、どうも家主が執着心があったらしくて閉じ込めたり、脅したりしていたらしいんですよ
そうして逃げる算段をしながらも私がプロポーズをして、いざ逃げようとしていたところで妊娠が分かり,それで産まれたのが菜緒です。彼女は私からも逃げ,その家主からも逃げ一人で菜緒を育てていたみたいなんです。本当今でも後悔していますよ。ちゃんと話を聞いておけばっって。けど彼女はもう話すことも何もできませんからね」
「菜緒の母親は亡くなったのか」
「いや,生きてますよ。けど目を覚まさないでもう2年たちますね。菜緒と出会ったのは彼女が事故した時で少し経った後でした。あの頃は本当酷くボロボロで,まぁ色々ありましたけど今は僕が親代わりになっていますよ」
「菜緒はそのことを知っているのか」
「僕と彼女は最初幼馴染だったて伝えてますけど多分知ってるでしょうね」
「どういうことだ?」