第13章 past love~anemone~
俺は何も言わずついていった
そこは病院だった
病室の前につくまで菜緒は一言も話さず
着いてすぐに
『ここ』とだけ言って入っていった
そこには痩せこけて,かわりはてはゆかの姿があった
機械が色々すながれてはいるが本人は人形みたいに寝ているだけだ
『だから言ったでしょ。喋らない,動かない・・え?』
俺は抱きしめていた
「ごめんな,ごめん」そういって柚香を抱きしめることしかできなかった
『おじさんがお母さんと会わなくなった理由は知らないけど,私が産まれた理由はお母さんの働いていた所の奴がお母さんを襲ってできた子らしいよ。それでも,お母さんは私を産んでくれて,大切に育ててくれたんだ。それなのにお母さんは事故で死にかけたんだ今は病状は落ち着いてるって』
菜緒は他人事のように淡々と話した
「なぁ」
『何?』
「住むところは」
『どうしようかなぁ』
「俺の所に来い」
これが俺と菜緒の出会い