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PHALAENOPSIS【ヒロアカ】

第13章 past love~anemone~


「どうなんだろうってお前ゆかと一緒に住んでるだろ?それにそんなずぶ濡れで歩いたら風邪ひくし迎えに来てもらえよ。携帯ないならかすからよ」
本当はこれを口実にもう一度柚香に会いたかったのかもしれない
けどそれ以上にこの子を一人で帰らせるのは危ない気がした。
『・・・お母さんは迎えに来ないよ』
「はぁ?仕事かなにかか?なら父親『私に父親なんてものはいない』
「また,変なこと言って,父親いないとお前産まれないだろ。それに,ゆかなら仕事休んででも来るだろ」
柚香はそういうやつだった。
実際俺が風邪ひいた時も仕事のシフト変わってもらったとか言ってきたしな
『・・・お母さんは寝てるからこないよ。それにおじさんさっきからなに言ってるか意味わかんないけど,父親がいて私が産まれてくるのはわかるけど,妊娠中から今まで私はお母さんに育てられ,お母さんと2人で過ごしてきたから,父親はいていないようなもんだよ。あんた本当にお母さんの幼馴染?』
「はっ何言ってんだよ。だってゆかは妊娠してその男・・・」
待てあいつその男と育てるなんて言ってない
他の男と結婚するなんても言ってない
ただ俺にごめんて謝っただけだ
なんで
その男が好きで妊娠したんじゃないのか
なんだよ一人で育てたって
『おじさん?』
「あぁわりぃ。あのさ急で悪いんだけどよ。ゆかに会わせてくれねぇか。怪しいのはわかってる!急にってのもわかってる。けどゆかに会わせてくんねぇ。あっ証拠ならある。ほら写真」
それは昔二人で撮った写真だった
それだけは消せずに携帯に保存したままだった
『本当だ。お母さんだ』
「な?いったろ幼馴染だって」
『お母さん凄い幸せそうな顔してるね。私も見たことないくらい』
「そうか。それでゆかに会わせてくれるか」
『・・・いいけど。私もここ2週間会ってなかったからどうなってるか知らない。けど多分だけど,寝てるだけだよ。喋らないし,動かない。それでいいなら会わせるよ』
「・・・・わかった。とりあえずえっと名前なに」
『菜緒』
「・・・・菜緒・・・?」

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