第13章 past love~anemone~
それからというもの俺は仕事がない日は酒とそこら辺の女と遊んでいたが虚しいだけで終わり
元々夢だった自分の店を持つという目標に頑張った。
そして漸く夢が叶い
店の名前を出すときanemoneと名前を付けた
名前はすごく悩んだ
俺は柚香を忘れられなかった
何度も忘れようとした
何度も嫌いになろうとした
でもできなかった
そんな時,前の店の店長に花の名前もいいよな
なんて言われ出てきたのがこの名前だった
anemone意味は色によって色々意味があってはかない恋,あなたを愛します
白は真実・期待,紫はあなたを信じて待つ,赤は君を愛す
最初は花言葉の本をみてア行から始まってたからたまたま見つけたんだ。
けどそれを見て今の自分と重ねちまってその名前にしちまった
そしていざ店の開店をするぞって時
路地裏のごみ捨て所でひっそり膝を抱えて座っている女の子がいたんだ
その日は雨が降っててもちろんその女の子はびしょ濡れだ
ゴミを捨ててさっさと戻ろうと思ってたが流石にそこにゴミを捨てる事もできず
その女の子に声をかけていた
「おい、何してたんだ。こんなとこいても邪魔だろ」
そう言って俺はしゃがんでその女の子の顔をみると
『え?』
女の子はぼーっとして見つめるだけだが俺は驚いた
だってそこには
「ゆ・・か・・・」
ゆりそのままの顔がそこにあったから
『・・・?・・・お母さんのこと知ってるの?』
「えっ?」
『だってゆかはお母さんの名前でしょ?それに私はお母さんそっくりだから知ってるのかなて』
「ゆかの子供?」
『そうだけど、叔父さんはお母さんの何?』
女の子はそう言って目の前の男を不審そうに見つめた
「・・・あっあぁ。俺はお母さんの幼馴染みだ。ここ最近は会ってなかったけどな」
『そうなんだ。それじゃぁ』
「あっおい!」
『なに?』
ゆかの子供なのにゆかに似ておらず冷めた子供だった
「あっいや」
ずぶ濡れなゆかの子供が心配でつい声をかけたが反応すると思っていなかった
『何もないなら呼ばないで』
「・・・・ゆかは元気か」
『お母さん?・・・・どうなんだろ』