第13章 past love~anemone~
だが,その後すぐに原因が俺にあるとわかった
自分で言うのも何だがんだ言っても顔は割と整っている俺は柚香ほどまではいかねぇにしてもモテた。
その頃はもちろん性欲もあり,柚香は大切にしたいぶん手が出せねぇから告白された女と適当にやってたのが仇となり
その女たちが柚香と俺が一緒に施設に住んでることや,話してる姿を見て,苛立ちが柚香に当たっていった。
それに気づいた俺は柚香に近寄るなといったが
あいつは「いやだ」の一点張りだった
「お前ががひどい目にあうんだぞ!」
「それでもいやだ」
「なんでだよ」
「そんなの決まってるじゃん!」
「何も決まってねぇよ!」
「とおるが好きだからに決まってるじゃん!」
「は?」
「とおるが好きだからに決まってる!私はとおるのことが好き!だから,話すなとか一生無理だし,離れるとか絶対嫌!あんな女の子たちにも負けない!」
「な・に言ってんだよ」
「もちろん!とおるに彼女がいるのも知ってる。けど何度も諦めようとしたけど無理なんだもん!好きなんだから仕方ないじゃん!」
柚香はそう叫んで部屋から出ていき自分の部屋に閉じこもった。
「ゆか,入るぞ」
と言って柚香の部屋に入ると布団にうずくまった柚香がいた。
「なぁ,そんなに俺が好きか」
柚香は布団にうずくまったまま
「当たり前じゃん」
と言ってきた
「俺,言っとくけど独占欲強いぞ」
「え?」
「正直他の男に見られるのもすきじゃねぇ」
「え?」
「性欲もある」
「・・・」
「そこは,何とか言えよ。なぁキスしていいか」
「だって彼女」
「あ~あれはなんていうかまぁ気にするな」
「やだ,気にする,それに今のだけじゃ何が言いたいのかわかんないよ」
「・・・・好きだ」
「もう一回」
「なんでだよ」
「いいから」
「だから,ゆかのこと好きだって」
「ほんとに?」
「あぁ」
「ほんとにほんと?」
「あぁ」
「ほんとにほんとにほんと?」
「あぁだかたゆかが好きだって言ってんだろ」
そう言った瞬間布団にもぐっていた柚香が酒坂に飛び込んでっ来ていた。
「嬉しい。私すっととおるに冷たくされて悲しかったんだよ。なんでそんな態度とったの」
「・・・それは。悪かった。なぁ」
「何?」
「キスしてもいいか」
「/////」
「ダメか?」
「いい・・・ってその前に今までの女の子達を清算してきてからだよ‼」