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【黒子のバスケ】帝光の天使(中学校編)

第6章 ー天使の穏やかなる放課後ー


去った2人の後ろの方でやいのやいの何らや騒がしく言い合う声が聞こえるが、それも少しずつ遠ざかる。
赤司はそこから数メートルすると先ほどより歩くスピードを緩めて律が隣に並ぶのを待った。
律も隣まで来るとそうしてくれたことはお見通しのように「ありがとう」と礼を述べる。
律は天然のようであるが誰かの気遣いなどにはよく気づくし、他人に対する気遣いもしていることを赤司はよく知っていた。
ただ、それが周りには気づかれることはなく、ただの天然キャラに甘んじているのは解せない。
ただ、そんな誰も知らない律を自分だけが知っているというのもそれはそれで優越感がないわけでもないので赤司の胸中も複雑であった。
ただ、いつも赤司のそばに文句も言わず、笑顔でいることが不思議でもあった。
自分はいつでも優しいわけではない。
周りから見たら高圧的な言い方になっているときもあるだろう。
しかし、律は嫌な顔せず、文句も言わず、反抗もせず、ただいつも笑顔で隣にいてくれる存在だった。
本当はもっとこうしたいとか、何か希望があるのではないだろうか?と、たまに考えてしまう。

「そういえば今日は歩いて帰るのか?」

律は左足の怪我のせいで運動の制限がある。
体調によっては通学であっても歩行を続けることも体が許さないことがある。

「今日は練習も短かったし、体調はいいんだー」

ニコニコと笑う律からは辛そうな響きはないのでそうなのだろう。
ただ律が辛そうにしているところを感じ取ったことはなく、以前黄瀬と1 on 1した後のように平然を装って後から体調を崩すことがあるから目が離せない。
だからこそ一緒に下校することを増やしている。
律の言葉や表情ではなく身体の異変を少しでも感じたらタクシーを呼ぶか背負って下校しようとすら思っている。
普段の律は体調によっては迎えを呼んだりバスで帰ったりと無理をしないよう対処はしているようだから今のところそうなったことはない。
ただ、いつも自分と一緒に下校することについては本人の気持ちは知れない。

「向こうのメンバーと帰ったほうがよかったんじゃないか?」
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