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【黒子のバスケ】帝光の天使(中学校編)

第1章 プロローグ ー天使は飛び立つー


律が同年代の子どもと生活するのは小学校に入って初めてのことだった。
それまでは幼稚園に行くこともなく、自分より年上に囲まれて生活してきた律だったが、誰にでも分け隔てなく接する律は周りに馴染むのも早く、何事もなく生活していた。

成長するにつれて、律の能力は周りから抜きん出ていった。
勉強・運動・芸術…全てにおいて自然に人並み以上のことができてしまう。
それは周囲の人間にとっては妬みの種となるものだが、天真爛漫な律の人間性はそれすらもなくしてしまった。



律の通う小学校では、4年生になるとクラブ活動が始まる。
もちろん律はバスケクラブに入った。

弾むボールを扱うのが楽しい。
シュートが入った瞬間は嬉しい。
コートを思いっきり走るのが気持ちいい。

しばらく離れていたバスケだったが、久しぶりにやるととても楽しかった。
何より家でやっていた時とは違い、学校では友だちと一緒にできるのだから更に楽しかった。

しかし、クラブ活動は月に1〜2回しかない。
律はもっとバスケをしたいと思った。

そんな時、家の近くの公園にバスケットゴールが立てられたのだった。
律は喜び、毎日ボールを携えて公園へ通った。

そして、もっといろいろな技術を知りたくて、暇さえあれば兄の部屋から過去のバスケ大会のビデオを引っ張り出して、飽きずに何度も何度も見ていた。

4年生から6年生までバスケクラブに入りつつ、毎日自主練習もした律はもともとの能力もあいまって着々と上達し、ミニバスをやっている子にも難なく勝てるほどになっていった。

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