第1章 不死川実弥との出会い
また次の金曜日
あのの出来事が脳内の大半を占めていて今週は何も手につかなかった
ガラリと図書室のドアを開けるとカウンターに座ってる私の脳内の大半を占めている張本人と目が合う
「.....よォ」
「..こんにちは」
社交辞令の挨拶を交わしいつもの定位置の席に座る
ちなみにあれから先輩とは1度も会っていない
それもそうだ1年と2年生では棟が違うため滅多に会うことは無い
気まずい空気が流れる
しかしそれを打ち破ったのは先輩だった
「この前は悪かったァ」
「...別に気にしてませんよ」
「あの日色々あってむしゃくしゃしてたんだァ」
「そうでしたか」
カウンターを出てこちらへ歩いてくる先輩
そしていつもの様に横に座る
「本当に悪かった...謝っても許されねえ事をしたァ」
バツが悪そうに謝る先輩
大して私はあまり気にしていなかった
確かに何であんなことをしたのだろうと気にはなっていたが不思議と腹は立っていなかった
「本当に大丈夫ですから、顔を上げてください」
そう言われようやく顔を上げた
「.....こんな事言うのもどうかと思うんですけど
私..意外と気持ちよかったです、先輩とのキス
だって私逃げる理由がなかったのでって言ったでしょう?
あれ、先輩とのキスが気持ちよかったからなんですよ」
本音だった、あまり気にしていないし何なら少し気持ちよさも感じていた私からしたら先輩に申し訳なくて言ってしまった
どんどん先輩の目が丸くなる
長いのか短いのか分からない沈黙の後
「.....それはこの前の続きをしてもいいってことかァ」
あぁ、まただ
あの時と同じギラギラとした獲物を捉えたような目
「私に言わせるんですか?」
「やっぱりお前は生意気だなァ」
そう言うと先輩はおもむろに席をたち図書室の鍵を閉めた
私に荷物をまとめさせると図書室のカウンターの奥にある図書準備室へ連れ込んだ