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金曜日の放課後図書室で【鬼滅】

第4章 相対する2人


タクシーを降り着いた杏寿郎の生家である煉獄家


平屋の日本家屋でとっっても広い、たまに迷子になりそうになる

タクシーを降りる前同様に横抱きにされたまま門をくぐり玄関を開ける



「ただいま帰った!!!」



耳元でクソデカボイスで告げる杏寿郎

すると奥からドタドタと足音が聞こえる



「兄上!!おかえりなさ...冬華さん!?どうされたんですか!!?」



1番に出迎えたのは杏寿郎そっくりだが眉が少し垂れて優しそうな顔つきの弟の千寿郎くんだった



「ただいま千寿郎くん、こんな格好でごめんね...
実は腰痛めちゃって」


「それは大変じゃないですか!!お部屋を用意します!」



私が寝る部屋を用意すべくその場を離れようとした千寿郎くんを引き止めたのは杏寿郎



「いや、俺の部屋で構わん!1人では色々大変だからな!!」


「わかりました!!」



そう言って今度こそ駆け出した千寿郎くん



「ごめんね杏寿郎」


「うむ!気にするな!!その方が勝手がいいだろう!!」



ニコリと笑いかけてくれる杏寿郎

私を一度小上がりに座らせ自身の靴を脱ぎ私のも脱がせてくれる

もう一度抱えると杏寿郎の部屋へ向かった


襖を開けると既に用意された客人用の布団


流石千寿郎くん手際が良い

そこへ杏寿郎がそっと私を下ろす



「本当にありがとうね、ところで槇寿郎おじ様は?ご挨拶しなきゃ」


「父上は一昨日から出張でな!明日の夕方帰ってくる予定だ!」


「そうなの、なら大丈夫ね」



腰が痛くてまともな格好で挨拶出来そうにないので少し気が引けていたが居ないのならそこまで気を張りつめる必要は無い

胸を撫で下ろしほっと一息つく



「俺は一度千寿郎の所へ行ってくる少し待っててくれ」


「うん、行ってらっしゃい」



杏寿郎が出ていきゆっくり横になる

部屋中杏寿郎の匂いで溢れているため彼に抱きしめられているような錯覚に陥りそうになる

そして横になっている間にいつの間にか眠ってしまったらしい
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