第1章 噴きあげ!
「え?」
思いがけない一言に私は驚いたと同時に心臓が暴れ出す。
ーれっ、煉獄先生と屋根の下で2人暮らし?!
「えっ、あっ、いや…非常に嬉しいんですけど…その…やはり、生徒と教師ですし…」
私は嬉しさと下心と申し訳ないという感情が複雑に入り乱れて、すごい顔をしてしまっていると思う。
煉獄先生はそんな顔をしている私を見て、軽く笑うと、頭に優しく手を置いた。
「だからと言って行く宛てもないのだろう?教師だからこそ、君に甘えて欲しくて言っているんだ」
その声は思わず涙が出そうなくらい優しくて、私は断ろうにも断れそうにない。
「じゃ、じゃあ…お言葉に甘えて…」
「うむ!!」
煉獄先生が差し出した手に自分の手のひらを重ねる。
なんて暖かいんだろう…
「では行こうか!」