第1章 噴きあげ!
「うそ、でしょ…」
親が海外赴任中にこんな悲劇が起こっていいのだろうか。
私の目の前には自分の家から大きな水しぶきが起こって、噴水になっていた。
ゴゴゴゴゴ…と地鳴りのような音が聞こえた私は地震かと思って、慌てて家を飛び出した。
すると、その音の正体は地震ではなく、水道管の破裂によるものだったのだ。
「いやどうしたらいいのよこれ…」
とりあえず持っていたケータイでクラシ○ンに電話して、来てもらい、水しぶきはすぐに止まったが、家の中はべちゃべちゃだった。
とてもじゃないが住める状態ではなかった。
私は家の前でペタリと座り込んでいると、視界が暗くなった。
「む!ではないのか?」
大きな元気のいい声が聞こえて、私は顔をあげる。
「煉獄先生!」
昼間の太陽に輝かされて煉獄先生の金髪がキラキラと光る。
「こんな所で座り込んでどうしたんだ?」
「そうなんですよぉ!聞いてください!」
私は一通りの経緯を煉獄先生に話した。
すると、煉獄先生は驚きの一言を放った。
「なら、家へ来るといい!」