第2章 お仕置きパラダイス?!
「…という訳だが、話は聞いていたか?!」
「はっ、はい!!」
煉獄先生に唐突に名前を呼ばれて私は荒々しく立ち上がる。
その反動で椅子が倒れ、派手な音を立てた。
「では、なぜこの出来事が起こったか説明してみなさい」
煉獄先生が黒板の文字をコンコン、と人差し指の第二関節で鳴らす。
「……わ、かりません」
授業中にもちろん妄想にふけっていた私は煉獄先生の板書をしっかり見たのは当てられてからが初めてに等しいくらいなのである。
煉獄先生は腕を組んで大きな声で笑い飛ばすと、不思議とクラスのみんなも笑い出す。
「放課後、職員室に来るように!」
声音こそ高らかではあるが目は笑っていない。
「は、はい…」
私は放課後に憂鬱をつくってしまったようだった。