第1章 噴きあげ!
「言っとくが、煉獄の方が早漏だからな?」
「はえっ?!そ、そそ早漏?!」
「宇髄!それは聞き捨てならんぞ!」
煉獄先生も負けじと宇髄先生を押しのけて私の上に影を落とす。
心臓がひどくうるさい。
顔には血が上り切っていて、熱をおび続けている。
「で?覚悟はあんのかよ」
「ほえ、あ、う、え?」
緊張でうまく口が回らなくて、私はかろうじて宇髄先生の胸板を押し返すことだけで精一杯だった。
「な〜んてな!」
「あでっ!」
ガハハ!と大きく口を開けて笑う宇髄先生に私はデコピンを一発食らってしまう。
太い指から放たれたデコピンの威力は凄まじく、一気に顔の熱も降りていくようだった。
「初日から生徒に手を出すのはまずいからな!」
煉獄先生もけろりとした表情を見せると、私の手を掴んで立たせてくれた。
「さ、。今日は君が来てくれたお祝いに焼肉でも行こう」
「ド派手でいいな!!」
「ぎゃあ!」
私は煉獄先生と宇髄先生に手を引かれて、新しい世界へと導かれた。