第1章 噴きあげ!
「なにも良くないんだけど?!」
「は〜?お前だってこういうこと想像してたんじゃねぇのかよ」
ーこのゴツゴツ筋肉ゴリラ…!
ニマニマとした笑みをした宇髄先生は顔が真っ赤っかになっている私を見て心を踊らせているに違いない。
「本音を言ってみてはどうだ?俺たちはもはや家族同然だからな!」
家族という言葉を人質にされているような気がしてならない。
「れっ、煉獄先生となら一線越えてもいいかなとは思ってた!!」
恥ずかしさのあまり、予想以上のクソデカボイスがさく裂してしまった。
宇髄先生と煉獄先生は動きを完全に止めてしまうと、煉獄先生が先に笑いだした。
「前から面白いとは思っていたが、くふっ、君、ははっ、というやつは…」
「ほ〜ん…随分と気に入られてんだなぁ…煉獄は」
宇髄先生はわざと煉獄、を強調させて言うと、私の肩を抱く手の力を強めた。
「せめて風呂に入れてやろうと思ったが、気が変わったわ、ヤんぞ」
「ぎゃあ!!下ろして!」
私は宇髄先生の肩に担がれて、布団の敷かれている部屋へと連れて行かれる。
そのまま布団に落とされると、宇髄先生は上に覆いかぶさってきた。