第1章 夕日
リマside
保健室でいっぱい泣いた後、迷惑になるからと思って家に帰ることにした。
…いつも何故か隣にいて、ウザイことばかりする臨也は、今日はいない。
「…私が…傷つけたんだよね………」
さっき、どうしてあんな風に拒んでいたんだろう…
もちろん恥ずかしいし、変な感じもあった。
でも、嫌じゃなかったはずだ。
____それは、相手が臨也だったから?____
それはわからない。でも、臨也じゃなければ触られたら即アウトだろう。
____じゃあどうして拒んでしまったのか…?____
それは、あの時の感覚が………
「!!」
臨也は…アイツらとは違う…
なのに私は、あれだけ世話になってきた恩人に対して、アイツらと同じ扱いをしてしまった…!?
「…臨也………」
臨也がいない。ただそれだけで、一人ではなく、独りになった気がするのだ。
ここまで臨也を必要としている私は、おかしいのだろうか?…依存してしまっているのだろうか?
____…会いたい…………
夕日の出ている時は、臨也と過ごした時間が最も長かった。
今日の夕日に映える影は、私のもの1つだけ。
その1つしかない影を強調させるかの如く、今日の夕焼けはジリジリとあたりを照らしていた。
臨也に、会いたい………____