第9章 心の奥にあるものは? トレイ・クローバー
電話が切れた途端、私は安心して体の力を抜いたとき、バイブの動きが速まった。
「ああっ!やあっ!だめぇ、あ、んん!」
ーだめ、ほんとにイッちゃう…!!
しかし、一瞬速まったバイブの挿入は急にぴたりと止まった。
「え…」
「彼氏待たせてるんだろ?だからこれ以上は出来ないな」
これで良かったはずなのに、胸の奥に切ない疼きが重くのしかかる。
「ただ…俺もこれより続きのことがしたいし、これを着けていてもらおうか」
革製で出来た下着をトレイに履かされ、秘部の筋に沿うようにチャックがついていて、チャックと小さい穴に鍵を通して、鍵をかけられた。
「何これ…!」
下ろしたくても下ろせなくて、トイレにも行けそうにない。
「貞操帯だよ、外して欲しいんなら夜にもう一度おいで」
あんなにも聞きたくない声と気持ちの悪い笑顔だったのに、今では熱っぽい声と淫靡な微笑みに見えてしまった。