第5章 薔薇を塗ろう② トレイ・クローバー
「エースとデュース、どうしたの?」
「昼飯、食べに行かないか?」
エースとデュースはの元へ合流して、2人でを挟むような形で食堂へと向かう。
「ん?今日はトレイ先輩の弁当持ってねぇんだな」
エースがいつも弁当を持っているの左手を見る。
トレイとは最近、デュースとエースの知らぬ間に付き合っていた。
デュースもエースもがトレイのことを好きなのは知っていたし、相談にのっていたので、付き合ったと聞いた時は驚きはしたものの、嬉しくもあった。
彼らから見て先輩であるトレイが彼女に対する扱い方というものはこそばゆいものもあるけれど、からかう材料にもなる。
「いつも作ってもらってて、悪いから今日は断ってきたの」
「そうか、じゃあ今日はあれ食べようぜ、ドリア!」
「うん!」