第15章 看守サマの身体検査 ジェイド・リーチ
私は今、手首に手錠をはめられている。
罪は窃盗。
度々繰り返して来た罪がバレたのだ。
私を連行する男は身長がかなり高い。
帽子を少し目深に被っているせいで顔はよく見えないものの、形の良い顎とのぞくフェイスラインからして美形なのだろう。
左頬には黒髪がひと房垂れ下がっており、全体の髪色はミント色に似ていて何とも日本では不自然である。
「こちらに立ってください」
私は映画とかでたまに見る身長をはかるためのメモリがついた壁に立たされ、名前が書かれたプレートを胸の前で持つ。
一通り写真を取られると、男は私の目の前に立って帽子を脱いだ。
「申し遅れましたが、僕は看守のジェイド・リーチと申します」
にこりと微笑んだ顔が向けられる。
ジェイドと名乗った看守はやはり美形で顔立ちが整っていた。