第2章 スマホを落としただけなのに…
ほんとに今日は何て日だ…涙
ただ私は…
スマホを落としただけなのに
いつまでたっても
スマホは手元に返ってこないし…
初めて会った人…
それもアイドルに…
"サイフ持ってないからです…"
なんて叫んだ挙句
今その人は私の目の前で
爆笑してるし…涙
「あーはっはっはっ…涙」
なんて豪快に
涙目で私を見て笑うその人に
「だって…ほら…
スマホ返してもらうだけだと思って
たから…」
そう下を向きながら力なく呟くと
そんな私の頭に大きな手が触れて
「あー久々にこんな笑ったわ…笑
そんなん気にせんでええわ。
俺が無理やり連れて来たんやから
おごるに決まってるやんか笑」
そう言って
私の頭をわしゃわしゃとかき回す…
「ほら…早よ食べよ…
食べ終わったらスマホも返すし」
そう言って優しそうに笑った大倉忠義の
笑顔に心絆され
一緒にごはんを食べてしまったことから
私の本当の災難は
始まってしまったんだ…涙