第9章 見たくない真実との向き合い方
申し訳なさそうに私を見る丸山さんを家に招き入れ
一緒にコーヒーを飲んでいる今...
こないだの明るい雰囲気とは真逆に
とてつもなく空気がどんより重くなるのは仕方がないことで
長い沈黙を破り最初に声を発したのは
「いきなり訪ねてきたりしてゴメンな?」
そう言ってまた申し訳なさそうに私をみる丸山さんで
そんな丸山さんの顔を睨みながら
「もう...いい加減その可愛そうな子を見る目
やめてくださいよ笑
私なら意外と元気ですから!」
なんてケラケラと笑うと
そんな私を見て丸山さんは
驚いたように少しだけ笑顔を見せる
それでも
「あの...」
その言葉の続きがなかなか出てこない丸山さんに
「よっぽど話しにくいことなんですね笑
解りました!
こんなときはビール!お酒の力を借りちゃいましょう笑」
そう言って冷蔵庫から冷たいビールを2本出して
その片方を手渡すと
丸山さんは勢いよくそれを飲み干し
「よし...行くで!」
そう小さな声でつぶやくと
「あのな...勝手な事言うてるんは承知で聞くけど
大倉のこと
待つことって出来んかな?」
そう言って私の顔を真っ直ぐな目で見つめた。