第9章 見たくない真実との向き合い方
どんなに気分がいい朝でも
時間が経てば
少しづつ少しづつ
それは平穏に戻っていき
仕事が終わる頃には
昨日と同じように
どんよりと重い気持ちで
家に帰る羽目になる…。
「帰りたないなぁ…」
みんなが身支度をして
少しづつ居なくなっていく
控室の中ぽつりとそう小さな声で
呟くと…
「飲みに行くんなら付き合って
あげてもええよ…」
そんな天使の囁きが聞こえて
驚いて顔を上げるとそこには
朝と同じように不機嫌な顔をした
丸がいて
「ほんまにええの…?」
そう恐る恐る聞いた俺に
「仕方ないやろ…?
今のおーくらは好きじゃないけど
やからって
嫌いにもなられへんのやから…笑」
なんて
ちょっと泣きそうになるほど
優しい言葉をかけてくる…
そんな丸に
「なんやねんお前…
優しくするか突き放すか
どっちかにしろや笑」
そう言って下を向くと
「言っとくけど俺は
ひなこちゃんの味方やからね笑?」
なんて口では言いながらも
「はよ行くで…?」
そう言って俺を見捨てずにいてくれる
丸が…
俺は大好きやで笑