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俺様主君といたずらな恋

第8章 過去と痛みと現在と


朝目覚めると

俺の隣にはかなさんが眠ってて

そっと手を伸ばして指に髪を絡ませると

さらさらと綺麗な髪が指から流れ落ちていく…



こんなんは間違ってる…

また同じことの繰り返しや…


そうわかってるのに

かなさんを目の前にすると

ただただかなさんだけしか見えなくなる

ダメな自分に一瞬で逆戻りしてしまう



こんな自分が嫌いで

傷付けられるのが怖くて

必死に足掻いてきたはずやのに


どうしたって俺は

ここから抜け出せない…



眠っているかなさんに背を向けて

昨日から置いたままにしていた

スマホに手を伸ばすと


ひなこからのラインが来ていて


"無事に家に着きましたか?

ちゃんと言えてなかったですけど

私は大倉さんのことが大好きです。

だからもう意地悪しないでくださいね笑?

次にうちに来る時は大倉さんの好きなもの

作りますから、リクエストお待ちしてます笑"



"大好きです“


そんな嬉しいはずの言葉が

痛いほどに胸を締め付けるんは



これから自分が

酷くひなこを傷付けることが

わかってるからなんや…
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