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俺様主君といたずらな恋

第4章 おもちゃがおもちゃでなくなる日


そういう訳で…

大倉に会う度に


"どうなん今度の子は…?"とか

しれーっと探りを入れつつ


"名前は?"

"歳は?"

"どんな子なの?"


と情報を着々と入手してきた。


そして今日も…


こっそりと背後から忍び寄り


「まーたひなこちゃんの

写真見てにやけてんの笑?」


そう大倉に話しかけると…



「うん…これ見て笑

この顔めっちゃおもろくない笑?」



そう言って

嬉しそうにひなこちゃんの写真を

俺に見せてくる…



あまりにも楽しそうな大倉の笑顔を前に

なぜだか今日は我慢出来ずに



「自分で気付いてる…大倉?

今の大倉…すごい幸せそうに笑ってるって



きっとひなこちゃんは違うよ…

かなさんみたいなことには

ならへんて…


だから…ちゃんと…」



そう言いかけた言葉は


「やめろって、丸!

その名前は一生聞きたくないし…

思い出したくもないねん!

それに丸ひつこいわ…

ひなこは俺のおもちゃやって

言うてるやんか…?」


そんな大倉の言葉に遮られて

最後まで言うことが出来ず


不消化に終わった


俺の言いたかった言葉…


"向き合う勇気を持ってくれへん?“


そう言いたかったのになぁ…
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