第1章 始まりの日
太陽の光を体に吸わせる為に
俺が足を運んだのは
家の近所にある小さな公園で
昼下がりの公園の中には
小さな子供の笑い声が響いて
そんな子守唄にもにた声を聞きながら
少し離れたベンチに腰をかけ
目を閉じて思う存分に太陽の光を浴びて
体を光合成させ…
”♪〜♪〜♪〜”
させ…ていると
それを邪魔するように
鳴り響く聞きなれた機械音に
ポケットから自分のスマホを出して
見るけど
音の出所はここではない…
じゃあけたたましくなり続ける
この音はどこから…?
なんて音の出所を探して
音の鳴る方へゆっくりと体を折り曲げると
自分の座るベンチの下から
これでもかと存在を主張し続ける
持ち主不明のスマホが一台。
その持ち主不明のスマホを拾いあげ
ゆっくりと耳に当ててみると
うるさかった機械音は鳴ることをやめ
耳に当てたスマホからは
「あ…あ…あの…ありがとうございます!」
と…
意味不明に感謝の言葉を投げかける
女の子の声が聞こえた…