第3章 新しいおもちゃ
ひなこside
なんとか今日と言う1日を乗り切り
家にたどり着いた今
もう座りこんだベットから
立ち上がる気力さえ残っていない…涙
せっかくのお休みなのに
仕事してる時以上に疲れ切っている自分が
悲しく思えてくる…涙
これだから大倉様なんて
嫌いなんだ…
人の話を聞かないし…
やたらと距離感がちかいし…
すぐに頭や手に触れるし…
やたらと人をドキドキさせるし…
そんなとこ全部が大嫌いだ…!!!
本当に大嫌い…
なのになぜか
どうしようもなく
大倉様が気になってしまうのは…
いつもいつも笑ってて
でもその笑顔が時々
すごく悲しそうに見える瞬間があって
笑ってるのに
泣いてるようなその顔が
なぜだか"助けて“って
言っているような気がして
余計なお世話だとわかっているのに
“大丈夫?"
そう聞いてしまいたくなる
でも…
出来ることならもう
関わりたくないと心から願っている…
きっとこれ以上
大倉様に近づけば
傷付くことになるって
頭が警鐘を鳴らしているから…
だからもう
あの泣きそうな笑顔を
私に見せないで欲しい…
見てしまえばきっと
手を差し出したくなってしまうから…。