第10章 Mystery Passenger
バーボンから、メールが届いた。
楓「・・・あらら。」
自分で、納得のいく答えを出せなかった。もう少し、時間が欲しい。
楓「・・・うん。うん。そうだと思った。思っていたとも。」
期限がくるより前にその返事をくれたバーボンに、嬉しくなる。
楓「それでこそ、バーボン。そう、返事をくれると分かってたよ。」
嬉しい。本当に嬉しい。彼が、本気で調べようとしてくれている。
楓「・・・だから、やめられない。」
ヒントをあげたくなる。
楓「・・・そもそも、最初のヒントがイマイチか。アメリカと日本じゃ分からないよね。」
よし、と気合を入れてメール画面を開く。
楓「・・・約束だよ。バーボン。いつまでも、待つから。だから、」
その依頼をどうか、解かないで。
楓「・・・あ、れ?」
頬を伝う、なにか。どうして、解かないで、なんて。
楓「・・・解いて、欲しいのに。どうして。」