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ネモフィラを夢に見る

第9章 Case of Dolphin Land Hotel





部屋を見渡し、テレビの前に散らかっているお菓子を見つめる。


高木「えーと、テレビの上の説明を見ると、100円で1時間見れて、一度に1枚しか入れれないようですね。」
目暮「つまり、毛利君達が部屋に入った2時にテレビの電源が落ちたということは、1時ごろに硬貨を入れたということか・・・。」



楓「蘭さん、このお菓子、なぁに?」
蘭「え?・・・あぁ、駄菓子ね。見たことないものばかりだけれど。」
目暮「おぉ!懐かしいな。」


目暮警部が大声を上げたのに驚いて蘭さんの服の裾を掴んでしまう。


目暮「あぁ、すまん。つい懐かしくなって大声になってしまった。」
楓「・・・い、え。」
蘭「楓ちゃん、人見知りが激しいのもあってビックリしちゃったんだよね?」
楓「ごめんなさい。」
目暮「いや、気にしないさ。事前に知っていたのに、すまんかったな。」


以前、事件に遭遇した時に話したことを、憶えていてくれたのか。と思わず目暮警部を見る。


目暮「ん?どうかしたかね?」
楓「ねぇ、警部さん。これ、なんのお菓子なの?」
目暮「あぁ、紐付き飴にラムネ菓子、ソース煎餅だ。どれも美味しかったぞ。」
楓「へぇ・・・。」
高木「これらのお菓子は、部屋のお茶菓子として出されているそうです。」
楓「え、このアイスも?」
目暮「アイス?」


そう言って目暮警部は楓の上から覗き込む。


楓「このアイス、私好きでよく買うの。でもこのアイス、最近売り始めたばっかりだよ?」
目暮「ふむ・・・。近くのコンビニにでも売っていたのか。」
小五郎「ゆっくりテレビでも見ながら食べようと、机に置いていたが、犯人と争ったときにでも机から落ちたものでは?」
目暮「ふむ・・・その可能性が高そうだな。」



お菓子をジーッと見ていると、隣から蘭さんが声をかけてくる。


蘭「どうかしたの?楓ちゃん。」
楓「見たことないお菓子ばっかりで、気になっちゃって。」
蘭「そうねぇ。帰るときにでも、似たようなお菓子買おっか。」


そう言ってニコッと微笑む蘭に、思わずつられて笑ってしまう。


楓「うん。食べたいなぁ。」



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