第7章 Small Woman
「灰原 哀よ。」
凛とした声。あまり日本では見慣れないクセのある茶髪。
あぁ、この子が。
楓「・・・。」
初めて会ったのに、初めてじゃないように感じるのはきっと、彼女に出会ったから。データで知っていたから。
シェリー。宮野 志保。
彼女が、守りたかったモノ。
歩美「楓ちゃんってば!」
楓「っ、え、歩美ちゃん?」
歩美「もう、3回くらい声かけたのに。ボーッとしてたけど、体調悪いの?」
楓「ううん、ごめんね。考え事してた。」
歩美「そっか。ね、哀ちゃんに声かけてみない?」
楓「・・・転校生の子?でも、その...」
少し戸惑っていると、歩美ちゃんはニッコリと笑って言った。
歩美「大丈夫。楓ちゃんを悪いように言う子は、歩美達がやっつけてあげるんだから!!」
あぁ、なんとも頼もしい。