第4章 Black Liquor
楓「ねぇ、ベルモット。バーボンって、探偵をしているの?」
ベ「そのようね。情報を集めやすいんじゃないかしら。」
楓「へぇ・・・。」
キールに出会ってから、他のネーム持ちにも少し興味が沸いたらしい。パソコンの前で足をパタパタとさせながら呟いた。
楓「大変だなぁ・・・。」
ベ「バーボンの仕事でも手伝う?」
楓「ううん、そんなつもりはないんだけど。」
ベ「そう?」
楓「ベルモットから聞いたネーム持ちで、最近よく聞く名前だから。少し気になって。」
パソコンの電源を落とすと、ソファに移動してくる。
ベ「実際に会ってみる?」
楓「んー、それはいいや。連絡取るだけ取ってみようかなって。」
ベ「そう。・・・自分のペースで構わないのよ。」
楓「分かった。ありがとう。」
スヤスヤと眠る少女。ベッドを出て、先ほどから鳴っているケータイを開く。
ベ「はぁい。貴方から連絡が来るだなんて珍しいわね?バーボン。」
バ「貴方が仕事を回してきたのだから仕方ありませんよ。」
ベ「あら、もう終了したの?」
バ「えぇ。何事もなく回収出来ましたので物をお渡ししたいのですが?」
ベ「そうね・・・。」
ちらり、と眠っている少女を見て言葉を続けた。
ベ「また後日連絡するわ。その時まで持っててもらえる?」
バ「分かりました。日本に来た時は連絡くださいね。」
ベ「えぇ、・・・もう日本には来ているのだけれど、別件があってね。」
バ「おや、そうでしたか。」
ベ「フォーギヴンのことは調べがついたのかしら?」
そう質問をすると、電話の向こうが固まったのが分かった。