第3章 Little detective
「それで?無事お宝は見つかったのかしら。」
楓「もう、ベルモットの意地悪。」
クスクスと笑うのはベルモットだ。
ベ「ごめんなさいね。まさか巷でニュースになっていたイタリア強盗グループを捕まえてしまうだなんて思わなくて。」
楓「私だって思ってなかったわ。」
あの後、無事に、いや、何度か間違った道を行き来はしたものの、お宝を見つけることに成功した。けれど、想定通りというか、気づいていたことだけれど後ろから追いかけてきていた男たちに見つかり、危うく殺されかけたがコナンの閃きで何とか倒せた。
ベ「それで?警察には行ったの?」
楓「えぇ。この偽名を調べても問題ないように作ってるから、大丈夫だと思うし、マスコミにはまぁ・・・別に良かったけど、念のためフードを被って顔も隠したし大丈夫。」
ベ「そうね、それが無難だわ。ジンやウォッカにそのニュースを見られたら面倒だもの。」
楓「私を施設へ連れ戻せって?」
ベ「・・・。」
目を丸くしてこちらをみるベルモット。どうやら、予想通りのようだった。
楓「沈黙は肯定だからね。」
ベ「・・・そうね。言われているわ。」
楓「そんなことだろうと思った。」
私から情報が漏れると思われている。特にジンには良いイメージが全くない。
楓「・・・心外だわ。」
冷えた声。ジンにそう思われていることはどうやら承知の上で、彼女は怒っている。当然であろう。
ジンのあの疑いは、フォーギヴンから情報が漏れるかもしれないという疑いは、彼女を侮辱しているといっても過言ではないのだから。
ベ「・・・そうだわ、フォーギヴン。」
楓「なぁに?」
ベ「他のコード持ちと会うつもりはないかしら。」
楓「・・・おやおや。」
そう言って、こちらを見た少女は少し複雑そうだった。