第3章 Little detective
どう見ても落書きのようなこのメモはどうやら本物の宝の地図のようだった。思わずため息をつきたくもなる。
楓「(警察に届ける・・・わけにもいかなそうなのよねぇ。)」
視線を動かさずとも、こちらを見ている男たちの気配程度は読める。さて、どうしたものかと思っていた矢先だった。
元太「今日から俺たちは少年探偵団だ!!」
歩美「え?」
光彦「少年探偵団?」
元太「団長はこの俺!小嶋元太が引き受ける!!」
話を聞いていない間に、この地図を解読する流れになっているようだった。しかも、よく分からない団まで作っている。
元太「しゅっぱーつ!!」
歩美、光彦「「おーー!!」」
そう言って三人は出発しようとして止まった。
コ「・・・??」
楓「?」
歩美「どこに・・・??」
元太「さぁ・・・?」
思わずずっこけそうになる。隣にいたコナンはずっこけていた。
コ「ちょ、ちょっとその紙見せて見なよ。」
元太「え?おぅ・・・。」
そう言って、コナンは真剣にそのメモを見つめる。
コ「この一番上のマーク、見覚えないか?」
そう言われ、三人が覗き込み、思い当たったようで大声を出す。
歩美「東都タワーだ!!」
元太「急げ!!」
バタバタと走っていく4人の後ろをパタパタと追いかける。
しかし、本当に困った。彼らが本物であるのなら、恐くはないけれど、少々面倒なことになる。いや、間違いなく本物なのだろう。
ちらり、と後ろを見ると男3人が走ってきている。
あぁ、ベルモットになんて説明しよう。どの言い訳が一番許されそうだろうか。
なんて思いながら少女はバスに乗り込んだ。