第3章 Little detective
黄金、宝石など。
見渡す限り、煌びやかなものが展示されている。
歩美「すごーい!きれーい!!」
光彦「素晴らしいですね・・・。」
コ「埋蔵金の地図かぁ・・・。」
楓は少し離れたところで展示を見つめていた。
楓「・・・。」
随分と、警備員が少ない気がする。
そんなことを考えている少女。
これだけ高額な代物が揃っているのに、どうしてこんなにも警備員は少ないのだろう?日本の機械のセキュリティーに頼っているのかしら。組織の施設だともっと人数が多いのに。
なんて、少し斜め上の方向に思考が進んでいた。
歩美「面白かったねー!」
コ「世界中にはまだまだ発見されていない秘密のお宝がいっぱいあるんだよ!」
そんなことを言い合いながら歩いていくクラスメイト達の一番後ろをついて歩く少女。
楓「・・・。(あ、そういえばウォッカにお願いされたこと忘れてたや。帰ってからでも間に合うのかな。)」
ふと思い出した案件で頭がいっぱいになっていて前が見えていなかった楓は、ポスッと元太の背中に顔から飛び込んだ。
楓「ふゎっ、」
元太「うぉ!?・・・なんだ楓かよ。大丈夫か?」
楓「あ、うん。ごめんね、ボーッとしてて。」
歩美「ねぇ!これ宝の地図じゃない!?」
歩美がはしゃいでいるのを見て、楓は首を傾げる。
楓「なにが?」
コ「まさかぁ。」
そのコナンの一言に光彦と元太がコナンに詰め寄っているのを他所に、楓は元太の持つメモを見る。
楓「・・・?(OROって、イタリア語じゃない。)」
お宝を意味するその単語に、少女はメモのマークを見る。
楓「・・・。」
あらまぁ、と少女はため息をつきたくなった。