第7章 猛れ!体育祭!
ギィィーーーーッッ!!!と奇声を発した善逸さえも相手にせず、舞と煉獄は2人だけの空間を作り、頬を赤く染めていた。
「あの、午後の競技で…私、借り物競争に出るんです。……もしよければ見てて…ください…///」
「あぁもちろん!!君の活躍、楽しみにしている…///」
「っ、はい!!……っ///」
運動をした所為なのか、はたまた煉獄を前にしたからなのか、舞の顔は依然として紅潮したまま。
恥ずかしそうに俯く姿に、煉獄は益々愛おしく感じ、顔を綻ばせた。
「おい!煉獄!!棒運びの人手が足りねェ!来てくれねェか!!」
「ああ!今行く!!」
体育小屋から聞こえた不死川からのヘルプに煉獄は、今までの気持ちから我に返ったように返事をした。
「それでは、また!」
「はいっ!!」
舞に軽く手を振れば、満面の笑みで振り返される。
相変わらず善逸は悔しそうに歯軋りをしているが、一先ずこの場は終息した。