第5章 バスルーム・ラブ 【分隊長×ハンジ班夢主】
「分隊長、いい加減お風呂に入りましょう!
一体何日目ですか!?」
どうにか体を引き剥がし怪訝な瞳を向けた。
「え?三日くらいかなあ」
「な…」
私はそれを聞き青くなる。
こんな姿を兵長に見られたら、どう詰られるかわかったものではない。
「大変です!!今すぐ清潔にしないと!」
思わず手首をがしりと掴む。
なんの話?と叫ぶ彼女を連れ、私は浴場まで一目散に走った。
「なんというか…早く付き合えばいいのに」
「二人とも鈍そうだからなあ」
残された班員たちの会話など知る由もなく。
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「は脱がないの?ここまで来たんだから入っちゃおうよ」
「ぬっ…脱ぎませんよ!」
「なんで!?背中流してあげるのに」
「いえ、仕事を終わらせてから一人で浸かります」
ハンジさんをお湯に浸からせ出ていこうとすると呼び止められた。
とてもじゃないが人様に裸を晒すなんてできない。
頑なに拒否する私と、一歩も引かないハンジさん。
長い押し問答が続く。
「くっ…上官の命令が聞けないのか!?」
「職権乱用です分隊長!」
もう埒が明かない。
どう切り抜けるべきか考えていると、ハンジさんの口角が妖しく上がった。
「…こうなったら強硬手段だ」
何をする気だろうか。
「おりゃ!」
「わぷっ……ハンジさん!!」
ポタポタと髪から水滴が落ちる。
避ける間もなくお湯をかけられ、ついでに服まで濡れてしまった。
ほんっとうに、この人は…。
「ちょっ、強い!水圧弱めて!」
「わがまま言った罰です。甘んじて受けてください!」
ハンジさんの顔にシャワーを振りまく。
これくらいの仕返しは許されるべきだろう。