第5章 遊園地の観覧車
観覧車を出ると、なーくん達が居た。
「愛奈ちゃ〜ん!」
なーくんがこちらに駆け寄っては抱きついてきた。
「あのさとみくんに何もされてない?大丈夫?」
「私は大丈夫だよ!」
告白されたけど。
「あのさとみって何だよ!俺も賭けたからな!」
「はぁ!?おい、さとみ!!」
さとみくんの言葉に、なーくんがキレ始めた。
「たくさん遊んで疲れちゃったので、早く帰りましょうよ」
るぅとくんがそう言った。なんか今では有難い。
「早く家帰ってバナナ食おう」
「ころちゃん、バナナの食べ過ぎはダメだよ」
「お前はマンガ見て寝てるだけだろ」
「そんなんじゃないもん!!」
ころんくんと莉犬くんが言い合いを始めてしまった。
「私も疲れちゃったし、もう帰ろうよ」
私がそう言うと、みんなは静まり返った。
「じゃあ、俺が送るよ。来い、愛奈」
さとみくんはそう言った。
私はもうどうにでもなれと思って、ついて行った。
「ふざけんなよ!!」
なーくんの怒鳴り声が聞こえる。
私は後ろを向いて、手を振った。
今日もハチャメチャだったなぁ。
告白の返事、どうしよう……。