第5章 遊園地の観覧車
「自爆すんなって」
さとみくんはコーヒーカップから降りた後でも笑っている。
「もううるさい!」
私は苛立って怒鳴りつけた。
「ああ、ごめんな。じゃあ、次どこいく?」
急に話を切り替えるなよ……。
「でも、なーくん達は?」
「……せっかくだから二人で行こうぜ」
「うん、別にいいよ」
さとみくんのイケボに気圧され、私は頷くしかなかった。
「次はどこいくか?」
「……あっ!ゴーカート乗りたい!さとみくん運転して!」
「えっ?……はいよ」
私はさとみくんに手を繋がれ、ゴーカートのアトラクションまで歩いた。
二人乗り用のカートに乗り、さとみくんが運転席で私は助手席に座った。
さとみくんは緊張しているのか、とても真剣な顔をしていた。
「行くぞ、#NANA1#!」
「うん!出発進行!!」
そして、カートは走り出した。強い向かい風に私は興奮を抑えられなかった。
「うわぁ!!楽しい!!」
「マジでアガるな!!」
二人で叫びながらゴーカートを楽しんでいた。
「はぁ〜マジ楽しかったわ。次はどこ行く?」
「ジャイアントハンマー乗りたい!」
「お前大丈夫かぁ?」
「大丈夫!行こう!」
私達は三六〇度高速回転するアトラクション『ジャイアントハンマー』に乗った。
「ぎゃあああああああああ!!」
「うわぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」