第5章 遊園地の観覧車
突然電話が来たかと思えば、遊園地に行く約束だった。またあのメンバーで行けると思うとすごく嬉しい気持ちになる。
夏休み最後の日になり、私はなーくん家の車で送ってもらい遊園地に到着した。
「楽しみだね!」
「うん!」
なーくんがそう言って私も元気よく返事した。
遊園地の受付の近くには他のメンバー達は集まっていて、受付を済ませて入場した。
「私、ジェストコースター乗りたい!」
「愛奈ちゃん……?」
私の言葉に全員が唖然としている。私は首を傾げているとなーくんが私の肩を軽く叩いて言った。
「愛奈ちゃん。正しくはジェットコースターって言うんだよ」
「えっ……えぇぇぇぇぇ!?」
恥ずかしい。ずっとジェストコースターだと思ってた。正しくはジェットコースターなんだね。ホントに恥ずかしい。
「まぁ、愛奈がそんなに言うなら乗るべ」
さとみくんが私の手を取り走り出した。
「待てよ!さとみー!!」
なーくんとジェルくんも追いかけてくる。
そして、さとみくんと一緒にジェットコースターに乗った。初めてのジェットコースターは本当にすごくてとても楽しかった。
「ふぅ〜楽しかったぜ。なぁ、愛奈」
「うん!楽しかったよ、さとみくん!」
二人で笑い合っていると、後ろから視線を感じて振り返った。そこには、息を切らしたなーくんとジェルくんが居た。
「さとみ……独り占めは許さん!」
「なーくんが一番先に独り占めしたくせに」
また不穏な空気……本当にこの二人は仲が悪いなぁ。
「私、メリーゴーランド乗りたい」
私がそう言うと、なーくんとさとみくんは目を輝かせてこちらを見た。
――――小話――――
作者もついこの間まで「ジェストコースター」と呼んでいました。
先輩に「えっ?ジェットコースターだよ?」って指摘されて初めて間違っていたことに気付きました。
ちなみにこの当時の私は高校一年生でした。