第4章 苺色の夏花火
「そうだね、みんなで遊園地に行こうか」
「ああ、そうだな」
なーくんの言葉にさとみくんもうなづいた。私と他四人もうなづいた。
これで何とか良い感じに終わらせられた気がする。
私はさとみくんとなーくんに手を繋がれ、顔を蒼白させる。なにこの二股してるような罪悪感……。
私はそんな二人と一緒になーくん家の車に乗って帰ることになったので、他の四人はそれぞれの帰路についた。もちろん、るぅとくんも高級な自家用車。
私は男二人に挟まれて、あせあせとしてしまう。未だにこのシチュエーションには慣れないよ。
「愛奈ちゃん、折角だから二人でホテルに泊まっちゃう?」
「折角の意味が分からねぇよ。やめろ」
なーくんの冗談をさとみくんがすぐさま否定した。
さっきの告白もあるし、案外本気で言ったのかもしれない。
――愛してる
私はなーくんの告白を思い出して顔を真っ赤にした。あんなイケボで、それも自分に向けて言われたらキツいよ!
さとみくんは私の頭を撫でる。私、ただのぬいぐるみと思われてるのかな。
「そんな不服そうな目で見るなよ。お前が可愛いなと思ったから撫でてるだけだ」
「それがぬいぐるみの扱いと一緒なの!」
私が反論すると、二人は爆笑した。我ながら良いツッコミだった。